【TONEX Pedal vs TONEX Board】ペダルで足りるか、ボード完成形か?AIトーン・モデルの選び方【2026】

まずはここだけ
「TONEXの音は決まった。あとは足元をTONEX Pedalのままにするか、Boardに寄せるか」——いまいちばん多い分岐がここです。どちらもAI Machine ModelingのTone ModelとToneNETを共有しますが、同時に扱えるTone数、プリセット規模、操作面、入出力の司令塔度が違います。
ライブ運用・システム拡張・予算の3点で選び方を揃えます。
発売と価格のいま
TONEX Boardは2026年9月に国内発売が始まり、希望小売価格は税込198,000円前後。5インチ・タッチ、最大4 Tone同時、最大1,440プリセット、XLR/FXループなどボード中核向けの仕様が前面に出ています。
TONEX Pedalは2023年から定着した普及の本命で、本体150プリセット、コンパクトな筐体、MIDI/EXP/ヘッドフォンといった必要十分なライブ機能が強み。実勢価格はおおむね7万円前後帯で推移しており、中古・在庫も回りやすい年代です。
この記事で見る軸
比較軸は次の5つ。数字より「いまのボトルネックがどこか」で読んでください。
- 同時Tone/シグナル設計 — TONEX Pedalは1チェーン中心。Boardはデュアルパスで最大4 Tone同時。
- プリセット規模と現場運用 — 150枠のペダル運用 vs 1,440枠+セットリスト前提のBoard。
- 操作面 — ノブ+フットのストンプ感 vs 5インチ・タッチ+エンコーダ/シーン。
- 入出力とシステム拡張 — ステレオアウト+MIDI/EXPのTONEX Pedal vs XLR二系統・FXループ・EXP×2のBoard。
- サイズ/価格 — ボードの隙間に収まる約7万円帯 vs 中核を占める約20万円帯。
スペック/機能の対比表
公式・国内流通情報に基づく対比です。価格は変動するため帯として捉えてください。
| 項目 | TONEX Pedal | TONEX Board |
|---|---|---|
| 位置づけ | ステージ向けAIトーン・ペダル | フロア型オールインワン/司令塔 |
| 希望/実勢価格(税込目安) | 約7万円前後(オープン・店舗差あり) | 約19.8万円(希望小売) |
| 同時Tone Models | 1チェーン中心(Amp/Cab/StompをToneとして運用) | 最大4(1パスあたりAmp+Stomp×2パス) |
| プリセット | 最大150(3×50バンク) | 最大1,440(12セットリスト想定) |
| 内蔵エフェクト | ゲート/EQ/Comp/Mod/Delay/Reverbなど必要十分 | 70種以上+最大12スロット/チェーン |
| 操作面 | ノブ+フットスイッチ(ストンプ運用) | 5インチ・タッチ+エンコーダ/4スイッチ |
| 主な出力 | ステレオL/R、ヘッドフォン | XLRステレオ+TRSステレオ(独立2系統) |
| 拡張 | MIDI IN/OUT、EXP×1、USB IF | MIDI、EXP×2、ステレオFXループ、USB-C(4in/2out) |
| サイズ感 | 176×142×55 mm前後のコンパクト | 235×184×72 mm/約1.6 kg |
| 向く用途 | 既存ボードへの中核/サブ、シンプル運用 | メインボード、多系統ライブ、PA直結 |
出典:IK Multimedia公式(TONEX Pedal / TONEX Board)、フックアップ・サンレコ等の国内発表。Boardは発売直後のためファーム更新で体感が変わることがあります。
TONEX Pedal · 背面I/O
TONEX Board · 背面I/Oデモ動画で雰囲気を掴む
公式のサウンドデモと、実機での演奏デモです。Tone Modelの性格や操作感の違いを掴む入口としてご覧ください。
いま何が話題で分かれるか
コミュニティやレビューで分かれやすい論点です。音質の好き嫌いより、運用差に注目します。
hot = いま議論が厚い · warn = 期待値のズレに注意 · neu = 落ち着いて比較しやすい
Boardは実機レビューが増えるフェーズです。購入直前は最新ファームと国内レビューも併読してください。
軸ごとの整理
同時Toneとシグナル設計
TONEX Pedalは「1つの完成したTone(アンプ/キャビ/ストンプを含むリグ)」を素早く切り替える設計が中心です。既存の歪みペダルと組み合わせたり、アンプ前段に置いたり、ラインでキャビ込みを出したりと、ペダルボードの一部として振る舞いやすい。
Boardはデュアル・シグナルパスを前提に、最大4つのTone Modelを同時処理できます。ステレオ・デュアルアンプ、Wet/Dry、アンプ+AIストンプの重ねなど、“1音色の切替”から“システムとしての組立”へ振り切った上位解です。
プリセットと現場での回し方
TONEX Pedalの150プリセットは、ライブ1本〜数本分をしっかり固める用途では十分なことが多く、不足分はPC/アプリから入れ替える運用が定石です。フットでのバンク/プリセット操作も直感的で、ミスが少ない。
Boardは最大1,440プリセットとセットリスト運用を見据えた容量です。複数アーティストや長いツアーでも本体に常駐させやすく、タッチでのブラウズやScene/Stompモードで「その場で組み立てる」比重が上がります。
操作:ストンプ感か、画面で完結か
TONEX Pedalはノブとフットスイッチのストンプ感が強く、暗いステージでも手癖で操作しやすい。深い編集はエディタ側に寄せる前提です。
Boardは5インチ・タッチとエンコーダで、現場でのパラメータ調整・シーン切替を足元に寄せられます。Preset/Scene/Stompのモード切替があるので、ペダル的にもマルチ的にも振れます。
入出力とPA/システム
TONEX Pedalはステレオアウト、ヘッドフォン、MIDI、EXP、USBオーディオIFと、単体でもライブ〜簡易録音まで完結します。XLRが必要なら外部DIを足すのが一般的な組み方です。
BoardはXLRとTRSの独立2系統、任意位置に置けるステレオFXループ、EXP×2、MIDIを備え、PA直結や外部エフェクト、ワーホイ連携まで一本化しやすい。ケーブルと機材点数を減らすボードの脳向きです。
価格と買い替えの判断
価格差はおおよそ3倍前後。すでにTONEX Pedalでライブが回っていて不満が「容量・同時処理・XLR/FXループ・画面操作」に限られるなら、Boardへの投資が効きやすい。逆に、Toneの入口と確実な1リグ運用が目的なら、TONEX Pedalのままが合理的です。
各機の位置づけ

TONEX Pedal
AIトーンをペダルボードに載せる定番解。コンパクト、約7万円帯、150プリセット、MIDI/EXP/ヘッドフォンと、ライブの必要十分が揃っています。既存ボードに中核やサブとして入れやすく、ToneNET資産をステージに持ち出す最短ルートです。
デュアルアンプや大量プリセットの常駐、XLR二系統、深い画面操作が欲しくなったら、次の段がBoardです。

TONEX Board
TONEXエコシステムのフラッグシップ。最大4 Tone同時、70種超のエフェクト、1,440プリセット、5インチ・タッチ、XLR/FXループまで備え、フロアの司令塔として設計されています。
その分、価格もサイズもボード設計の前提が変わります。TONEXの音が基準で、次に同時処理とI/Oで不足を感じている人向けです。
向き不向き
どちらが上かではなく、役割の差として向き不向きを整理します。
TONEX Pedalが向く人
- 1リグ中心でライブを回したい
- 既存ペダルと同居させたい/ボード面積を節約したい
- 予算を抑えつつToneNET資産をステージへ持ち出したい
- ストンプ感のある操作を優先したい
TONEX Boardが向く人
- デュアルアンプ/Wet/Dry/4 Tone同時が欲しい
- 大量プリセットやセットリストを本体に常駐させたい
- XLR直結やFXループを含めた司令塔が欲しい
- タッチUIで現場編集を回したい
TONEX Pedalでは物足りなくなりやすい人
- 同時に複数Toneをレイヤーしたい
- 150プリセットでは入れ替えが追いつかない
- XLR二系統や任意位置のFXループが必須
Boardがオーバースペックになりやすい人
- 単一Toneの切替だけでセットが完結している
- ボードの隙間に収めたい/他ペダルを多く残したい
- 投資をギター本体や他機材に振りたい段階
まとめ・次の一手
まとめると、TONEX Pedalは「AIトーンをペダルとして確実に持ち込む装置」、TONEX Boardは「TONEXをライブとシステムの中心に据える装置」です。同じToneエコシステムでも、同時処理・プリセット規模・操作・I/Oのレイヤーが違うため、用途に当てはめて選ぶのが近道です。
迷ったら、今のボトルネックが「完成した1リグの安定運用」なのか「多系統と大容量の司令塔」なのかだけ先に言葉にしてみてください。前者ならTONEX Pedal、後者ならBoard。すでにTONEX Pedalを使っているなら、不足している軸(同時Tone/プリセット常駐/XLR・FXループ/画面操作)がBoardで埋まるかを確認するのが最短です。

