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【保存版】PRS/Paul Reed Smithギター解説!魅力と特徴・愛用ギタリストを徹底解剖【評判・人気モデル】

1985年に創業された比較的新しいギターブランドながら、
今や世界中のプロギタリストに信頼される“第3の王道”として確固たる地位を築いている
PRS(Paul Reed Smith)
完璧な演奏性、美しく精緻なルックス、安定した品質。
そして、ギブソンやフェンダーとは一線を画す、伝統と革新を融合させたサウンド設計。
本記事では、PRSの歴史と哲学から、代表的モデル(Custom 24/Silver Sky/McCarty 594/SE Custom 24)の違い、
さらには「SuhrやGibsonと何が違うの?」「PRSってどんなジャンル向き?」「音がつまらないって本当?」といった疑問にも深掘りして答えます。
ハイエンドギターに関心のある中上級者の方はもちろん、
「そろそろ“理想の1本”を手にしたい」というあなたに向けて──
PRSの“本質”に迫ります。
PRSの歴史と哲学|伝統と革新を融合する“第3の王道”
PRS誕生の背景と創業者ポール・リード・スミスの思想


1985年、米メリーランド州で一人の若きギター製作家が夢を形にしようとしていました。
その名はポール・リード・スミス(Paul Reed Smith)。
当時、ギタリストの選択肢は事実上「ギブソン or フェンダー」に二分されていました。
ポールはその二極化に違和感を抱き、「ギブソンの太さとサステイン」「フェンダーの明瞭さと操作性」、その両方を高次元で融合させた新たな選択肢を模索します。
工房で一本ずつ製作したギターを、ライブ会場の楽屋でプロミュージシャンに直接手渡ししながら改良を重ね、ついに完成させたのが、最初の“Custom”モデルでした。
彼の哲学は明快です:
「最高の素材、最高のクラフトマンシップ、そしてミュージシャンのリアルなニーズに応える設計。
すべてを同時に満たす楽器を作ることが、私の使命。」
「ギブソン×フェンダーの中間」では終わらせない設計思想


PRSギターはよく「ギブソンとフェンダーの中間」と言われます。
しかしそれは表面的なスペックの話に過ぎません。
- セットネック+メイプルトップ=レスポール的
- 25インチスケール=ギブソンとフェンダーの中間
- ダブルカッタウェイ+トレモロ=ストラト的
このように、確かに設計には両者の良さが取り入れられていますが、PRSの真価はそこにとどまりません。
ネックジョイントの精度、材の選定と乾燥、CNCによる加工精度、ピックアップ設計、そして演奏性を追求したセットアップ。
それらをすべて同時に実現するバランス感覚が、PRSというブランドの独自性を支えているのです。
クラフトマンシップと科学の融合


PRSは「芸術品でありながら工学的である」ことを理想としています。
- 伝統的な木工技術
- 極上のフィニッシュ技術(ニトロセルロースラッカーを現代的に解釈)
- 自社設計によるペグ、ブリッジ、ナット、ピックアップ
さらに、音響測定機器による定量的なトーン検証も取り入れ、クラフツマンシップとエンジニアリングの両輪でギター製作に取り組んでいます。
ポール・リード・スミス自身がかつて語ったように:
「僕らは“信じる”ではなく、“計測する”ことで楽器を進化させている。」
「最新モデルが最高」という前向きな哲学


ヴィンテージ信仰が根強いギター業界において、PRSは**「今この瞬間の最新モデルこそが最高傑作」**という立場をとります。
- Custom 24 → 85/15ピックアップへ進化
- McCarty → 594スケールで復刻
- Silver Sky → 60sストラトの“再構成”として誕生
- Studio、Modern Eagle、Private Stock…進化の止まらないラインナップ
これは、単に過去を再現するだけでなく、「伝統を超えて、現代のプレイヤーに最適化する」という意思の表れです。
全てのプレイヤーに向けた製品展開と“誠実なクオリティ”


PRSのギターは一部のエリートプレイヤーだけのものではありません。
それを示しているのが、以下の3ライン構成です:
- Coreシリーズ:USA製の主力モデル群。高品質で妥協なし。
- SEシリーズ:コストを抑えつつも演奏性・音質は維持した海外生産モデル。
- Private Stock:極上材とカスタム仕様で1本ずつ製作される芸術品。
いずれのシリーズにも共通しているのは、**「品質に対する真摯さ」**です。
SEシリーズですら、ネックの形状やスケール、重量バランスなどがCoreモデルに酷似しており、入門機としても“PRSらしさ”が妥協なく継承されているのです。
PRSの哲学を象徴するひと言


「我々は楽器を“売る”のではない。“創る”のだ。」
─ Paul Reed Smith
この言葉こそ、PRSのすべての製品が“信頼できる音と演奏性”を宿す理由に他なりません。
PRSギターの主なモデルラインナップと特徴
Custom 24:PRSを象徴するフラッグシップモデル


**Custom 24(カスタム24)**はPRSを語る上で欠かせないフラッグシップモデルです。
1985年の会社設立時からラインナップされている代表機で、PRSといえばまずこのギターを思い浮かべる人も多いでしょう。
ギブソンのレスポールとフェンダーのストラトキャスターの「いいとこ取り」とも称されるその設計は、PRSのコンセプトを体現しています。
ボディ&ネック
マホガニー材のボディに厚みのあるメイプルトップを貼り合わせ、セットネック構造でジョイントしています。
ネックにもマホガニーが用いられ、指板はローズウッド製。
24フレット仕様でハイポジションまで滑らかにアクセス可能です。
スケール(弦長)
25インチスケールを採用。これはレスポール(24.75インチ)とストラト(25.5インチ)の中間にあたり、
両者の長所をバランス良く兼ね備えた絶妙な長さです。
ピックアップ
PRSオリジナルのデュアルハムバッカー搭載。
近年のモデルでは出力と透明感のバランスに優れた85/15ピックアップが採用され、
5ウェイブレードスイッチによる多彩なサウンドバリエーションが特徴です(タップしてシングルコイル風の音も出せます)。
ブリッジ
PRS特許のトレモロユニット(現行はGen IIIトレモロ)を装備。
チューニングの安定性に優れたロッキング式ペグと相まって、アーミングプレイでも狂いにくい構造です。
価格帯
USA製コアモデルのため高価で、新品相場は約50~70万円前後(10Topなどオプションによって変動)とハイエンドクラスです。
中古市場でも状態によりますが30万円以上はすることが多く、まさにプロ仕様の一生モノのギターと言えます。
サウンドの特徴
カスタム24は太く甘いハムバッカーサウンドから、キレのあるクリーントーンまで幅広くカバーするオールラウンドな音色が魅力です。
マホガニーボディ+セットネックによる豊かなサステインと中低音の厚みはレスポール的ですが、
ストラト系に近いスケール長やトレモロの影響で高音域の抜けも良好です。
実際、主要スペックを比較すると材質や構造面ではレスポール寄りでありながら、
重量はレスポールより軽量(約3.3~3.5kgとストラト並み)で扱いやすく、ネックの弾き心地も含め「良い塩梅でモダナイズされたレスポール」といった印象を受けます。
一方で24フレット仕様ならではのハイポジションの艶やかさや、
コイルタップ時のシングルコイル風トーンなど、1本であらゆるジャンルに対応できる汎用性が最大の武器です。
使用アーティスト/ジャンル適性
その万能性から、ロック全般はもちろんジャズやフュージョン、ポップス、ハードロック/プログレッシブメタルに至るまで幅広いジャンルで活躍します。
実際、多くのトッププロがカスタム24を愛用しており、
オルタナティブロックのマイク・オールドフィールドやプログレメタルの**オーペス(ミカエル・オーカーフェルト)**など、ジャンルを超えて使用例が見られます。
音作り次第でヴィンテージ風にもモダンにも振れるため、
「とりあえず何でも一本でこなせる高品質なギターが欲しい」という中上級者にとって理想的な選択肢でしょう。
- Mark Holcomb(Periphery)
- Dustie Waring(Between the Buried and Me)
- Tom Johnston(Doobie Brothers)


Silver Sky:John Mayerシグネチャーのヴィンテージ志向モデル


**Silver Sky(シルバースカイ)**は、著名なブルース/ポップギタリストであるジョン・メイヤーのシグネチャーモデルとしてPRSが開発したギターです。
2018年に発表され、大きな話題となりました。
メイヤーが愛してやまない1963~64年製ストラトキャスターのサウンドとヴィンテージ感を再現することを目指し、
ポール・リード・スミス氏と共同設計されたモデルです。
ボディ&ネック
ボディはアルダー材、ネックはメイプル材のボルトオン構造。指板はローズウッド。
22フレット仕様でスケール長は25.5インチ、指板Rは7.25インチとストラトに極めて近い仕様。
ピックアップ
シングルコイル×3のレイアウトで、635JMカスタムピックアップを搭載。
ヴィンテージらしい太さと、現代的なクリアさを併せ持つサウンドが特徴。
ブリッジ
6点止めのヴィンテージスタイル・シンクロナイズドトレモロ。
リバースヘッド、3×3配列のペグ、バードインレイでPRSらしさも表現。
価格帯
USA製モデル:約35〜40万円台。
廉価版のSE Silver Skyは10万円前後で手に入る大ヒットモデル。
サウンドの特徴
ビンテージストラトに近い質感のシングルトーン。
ブルースやポップスに向いた太くて甘いクリーン、豊かな倍音感、艶やかでスムーズなトーンが魅力。
使用アーティスト/ジャンル適性
- John Mayer
- ジャンル:ブルース、ファンク、ポップ、ジャズ、R&B
「ストラトは好きだけど、PRSの完成度や安定性にも魅力を感じる」というプレイヤーにとって最適な一本です。
- Isaiah Sharkey(John Mayer Band 他)
- Mateus Asato(セッション・インスタ系ギタリスト)




McCarty 594:ヴィンテージトーンを現代に甦らせたモデル


McCarty 594(マッカーティ594)は、PRSのヴィンテージ志向を体現する代表モデルです。
ギブソンPAF系のトーンとフィールを意識しつつ、PRSならではの現代的な演奏性と仕上げを加味しています。
ボディ&ネック
マホガニーボディ+メイプルトップ。
ネックは24.594インチスケール(名前の由来)でレスポールに近い弦感。
指板はローズウッド、ネック形状は“Pattern Vintage”。
ピックアップ
低出力でビンテージ感のある58/15 LTハムバッカーを2基搭載。
コイルタップ可、各PUに個別のボリューム/トーン。
ブリッジ
2ピースブリッジ(チューンOマチック風)+ストップテールピース。
価格帯
新品で50〜70万円前後(Coreシリーズ)
シングルカット版/セミホロウ版もありバリエーション豊富。
サウンドの特徴
PAFトーンに近い甘く丸いサウンド。
クリーンでは柔らかく、クランチでは太く粘りがあり、ジャズ・ブルース・クラシックロックなどにフィット。
使用アーティスト/ジャンル適性
- John Mayer(Dead & Company)
- ジャンル:ジャズ、ブルース、クラシックロック、オルタナ
“太さ”と“しなやかさ”の絶妙なバランス。
「レスポール的な音が好きだけど弾きやすいギターがいい」なら、まず候補にすべき1本です。
- David Grissom
- Jimmy Herring(Widespread Panic)
SE Custom 24:高品質と手頃な価格を両立したエントリーモデル


SE Custom 24は、PRSのエントリーライン「SEシリーズ」の定番モデル。
海外工場製ながら、PRS本社の厳しい品質基準をクリアした圧倒的コスパモデルです。
ボディ&ネック
マホガニーボディ+メイプルトップ(フレイムメイプル化粧板)。
ネックはメイプルで、ワイドシンシェイプ/24フレット/25インチスケール。
バードインレイと3×3ヘッドでPRSらしさも完備。
ピックアップ
85/15 “S”ピックアップ(SE向けモデル)。
トーンノブはプッシュ/プル式でコイルタップ可能。
価格帯
新品で8〜12万円前後。
中古なら5〜7万円台で入手可能。
「PRSのエントリーモデルとしては異例の完成度」として高評価。
サウンドの特徴
USAモデルに比べレンジ感や奥行きは控えめだが、
ハムバッカーの粘りと太さ、シングルっぽいクリーンもこなす万能機。
しっかり歪ませてロック、軽くタップしてポップス・ファンクまでいける。
使用アーティスト/ジャンル適性
- Mark Tremonti(Alter Bridge)、Zach Myers(Shinedown)
- ジャンル:ロック全般、ポップス、HR/HM、ファンク、R&B
「10万円以内で一生使えるギターが欲しい」
というギタリストにこそ、SE Custom 24はおすすめです。




PRSギターQ&A|気になる疑問点を解説
SuhrやGibsonのギターと何が違う?
Gibsonとの違い
PRSはギブソンと比べて歴史が浅く、ヴィンテージへのこだわりが良い意味で少ないブランド。
ギブソンが復刻・伝統重視なのに対し、PRSは常にアップデートを重ね「今が最高」と言えるギターを生み出しています。
音質的にも、ギブソンが中域中心の太さや暴れ感を持つのに対し、PRSはより整った、明瞭でレンジの広いトーンが特徴。
またチューニングの安定性、演奏性、仕上げの精度などではPRSが優勢とされます。
Suhrとの違い
Suhrはストラト系、PRSはハムバッカー系(レスポール寄り)の傾向。
Suhrはボルトオン/スーパーストラト構造で超モダン、PRSはセットネック&甘さ・粘り重視の中庸トーン。
どちらも弾きやすさ・完成度ではトップクラス。
Suhrがシャープ・ハイファイ系、PRSがナチュラル・ウォーム系と考えると比較しやすい。


PRSギターはどんなジャンルに向いている?


- ロック/ハードロック
カスタム24やシングルカット(例えばPRS Tremontiモデル)などは厚みのある歪みサウンドが得意で、王道のロックにマッチします。クリーンでも埋もれない存在感があり、リードからリフまでこなせます。 - メタル/プログレッシブ
PRSは意外とメタル系の支持も厚く、特にカスタム24系は24フレットとハイゲイン対応のピックアップでモダンメタルにも対応可能です。プログレ系ではオーペスやドリームシアター影響下のギタリストがPRSを使用する例もあります。実際、メタルバンドPeripheryのマーク・ホルコムはPRSカスタム24をベースにしたシグネチャーモデルを使用しています。 - ブルース/ジャズ
McCarty 594のようなモデルや、PRSのセミホロウモデル(例:PRS Hollowbody)は暖かく太いクリーントーンが得られるため、ブルースやジャズにも向いています。Silver Skyはシングルコイルならではの繊細さでシカゴブルースやスローなジャズにも対応できます。 - ポップス/ファンク
Silver Skyはまさにポップスやファンク向きです。軽やかなカッティングやクリーンアルペジオで心地よいサウンドを奏でられますし、PRS独特の癖の無いクリーンはボーカルの邪魔をしません。カスタム24系もコイルタップを駆使すればファンクのカッティングやポップスのバッキングで十分使えます。 - フュージョン/インスト
PRSは音の分離が良くチューニング精度も高いため、テクニカルなフュージョンやインスト系にも好相性です。例えば往年のフュージョン名手アル・ディ・メオラもPRSを使用したことがあります。速いパッセージでも音が潰れにくく、表現力豊かなニュアンスを出せる点が評価されています。
このように、「絶対にこのジャンルには向かない」というカテゴリーはほとんど無いと言ってよいでしょう。強いて言えば、どうしてもトラディショナルな見た目・音色にこだわるジャンル(例えばロカビリーでグレッチが求められる場合など)以外は、PRSでも十分対応可能です。各モデルの特性を踏まえて、自分のやりたい音楽にマッチするモデルを選べば、PRSは信頼できる相棒になってくれるはずです。
プレイヤビリティ(弾きやすさ)はどうか?


弾きやすさはPRSギターの大きな長所としてしばしば挙げられます。
実際ユーザーからも「実に弾き易いギターだよ」という声があり、ネックの握り心地、フレット処理、バランスの良い重量配分など演奏性への配慮が随所に感じられます。
PRSのネックシェイプにはパターンシン(細め)やパターンレギュラー(中太)などがありますが、
いずれも過度に個性的すぎず手に馴染みやすい形状です。
フレットはミディアムジャンボ程度のサイズで押さえやすく、
指板アールもモデルによって異なりますがモダンな演奏に支障ないセッティングです。
また出荷時の状態の良さにも定評があります。
工場出荷段階でしっかり調整が施されているため、買ってすぐに快適なアクションで弾けるケースが多いです。
これは高価格帯ギターでは当然と思われがちですが、実は他社ではそうでもない場合もあります。
その点、PRSは比較的どの個体も安定して弾きやすい状態にあり、
**「誰が弾いても一定以上の音が出るギター」**との評価もあります。
ただし冒頭のQ&Aでも触れたように、Suhrなど他のハイエンドギターと比べて「PRSよりSuhrの方が異常に弾きやすい」と感じる人もいます。
これはネックの形状やセッティングの違いによる好みの問題と言えます。
例えばSuhrのModernシリーズは非常に薄いネックや大きいフレットを採用して高速プレイ向けに特化していますが、
PRSはそれより若干厚みのあるネックで音の太さとのバランスを取っています。
サウンドの傾向:モダン?トラディショナル?


PRSのサウンドは一口に言えませんが、
総じて**「モダン寄りのクリーンさと安定感を持ったトラディショナルサウンド」**と表現できます。
どういうことかと言うと、PRSはビンテージライクな太さ・温かみも持ちながら、
古い機材特有の暴れや癖は抑えめでクリアな音が出る傾向があります。
この特性ゆえによく言われる評価に「PRSの音は特徴がなく、つまらない」というものがあります。
確かにストラトなら「暴れる高音域」やレスポールなら「図太い中低音」といった強い個性がありますが、
PRSはそれらに比べると音のクセが少なくプレーンに感じるかもしれません。
しかし裏を返せば、「PRSは誰が弾いてもそのプレイヤー自身の音がする」ギターでもあります。
いわばPRSは音の鏡であり、弾き手のニュアンスをそのまま映し出す楽器なのです。
ストラトやレスポールのように楽器自体が強いキャラクターを主張して補正してくれるわけではないため、
プレイヤーの腕前がそのまま音に反映されます。
この点を「味がない」と感じるか「自分の個性を活かせる」と感じるかは人それぞれです。
実際、PRS愛好家の中には「PRSではなく弾いているあなたの音がつまらないのだ」と手厳しい意見でこの評価を一蹴する向きもあります。
つまりPRSのモダンでニュートラルなサウンドは、
言い換えれば**「自分次第でいかようにも染められるキャンバス」**とも言えます。
エフェクターやアンプで色付けしても素直に応えてくれますし、
タッチやピッキングニュアンスにも高解像度で反応します。
こうした特性は現代の音楽制作環境やライブ環境で扱いやすく、
オールマイティなギターを求めるプロに支持される所以でしょう。
一方で、どうしてもヴィンテージサウンドの荒々しさや独特の色気が欲しい場合、
PRSではなく往年のフェンダーやギブソンを選ぶ人がいるのも事実です。
PRS自身も近年はMcCartyシリーズやSilver Skyなどでビンテージトーンの再現に力を入れていますが、
「完全なレプリカ」ではなくあくまでPRS流の解釈が加わっています。
その意味で、PRSの音はモダンとトラディショナルのハイブリッドであり、
100%ヴィンテージでも100%モダンでもない独自のポジションにあると言えるでしょう。
これを中途半端と見るか、いいとこ取りと見るかもまた意見が分かれるところですが、
多くのユーザーにとっては「過不足ない理想的な音」と受け入れられているようです。
PRSギターの評判・口コミ:良い評価と悪い評価
良い評判(ポジティブな口コミ)
- 「実に弾き易いギターだよ。オールラウンダー。 Fender、Gibsonのいいとこ取りでは無い。完全に独立した前2社に次ぐ第3のメーカーと言っても良い。ただ高いな。」
- 「FenderやGibsonと比べたら段違いに品質が安定しているし、ハイエンドコンポーネント系にありがちなつまらなさも無い。」
- 「PRSの特徴は、誰が弾いてもそのプレイヤーの音がする。」
- 「初心者からプロまで多くのギタリストに愛されています。」
- 「まるでガラスの液体に浸したような美しい仕上がり。」
悪い評判(ネガティブな口コミ)
- 「PRSの音は特徴がなく、つまらない。」
一部ギタリストから聞かれる批判。音に癖が無さすぎて個性に欠けるとの指摘です。この意見に対しては反論も多く、賛否両論となっています。 - 「40万円払って妥協するのって嫌じゃないですか?」
PRSのレギュラーライン(コアモデル)でも完全に満足せず、より上位のモデルが気になってしまうことから、コストパフォーマンスに疑問を呈しています。 - 「Suhrの方が異常に弾きやすい。セッティングの上手さが半端ない。」
PRSも弾きやすいが、それ以上にSuhrの演奏性を推す声です。好みの問題もありますが、一部ではPRSよりSuhr派という意見も見られます。
まとめ|PRSの魅力とおすすめの選び方


選び方のポイントとしては、自分の志向するジャンルやサウンドに合わせてモデルを選定することです。
オールマイティに使いたいならカスタム24、
ヴィンテージライクな音が好きならMcCarty系やSilver Sky、
まずPRS入門としてコスパ重視ならSEシリーズ、
といった具合に的を絞れば失敗は少ないでしょう。
また、PRSは実際に弾いてみて初めて良さが分かる部分も多いギターです。
もし可能であれば楽器店で試奏し、そのネックの感触や音の反応の良さを体感してみてください。
きっと多くのギタリストがPRSに魅了される理由を実感できるはずです。
最後に、PRSギターは**「楽器として完成度が高いがゆえに、どう活かすかはプレイヤー次第」**とも言われます。
裏を返せば、自分の理想の音やプレイスタイルにしっかり応えてくれる懐の深さを持ったギターです。
伝統と革新が息づくその一本を手にした時、あなたのサウンドに新たな翼(=空を飛ぶ鳥のインレイ)が授けられることでしょう。
PRSならではの最高峰クオリティを、ぜひ次の相棒に選んでみてはいかがでしょうか。
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