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真空管アンプの真価は、パワー管がフル稼働して生み出される「飽和感」と「リッチな倍音」にあります。しかし、それを自宅や小さなライブハウスで鳴らすのは、現代の住環境ではほぼ不可能です。
そこで必要になるのが「アッテネーター」です。
本記事では、アッテネーターの基礎知識から選び方、そして使用上の注意点までを網羅し、目的別に厳選したおすすめモデル8機種を紹介します。あなたの環境に最適な一台を見つけ、アンプのポテンシャルを100%解放しましょう。

「アンプにマスターボリュームが付いているから、アッテネーターは不要では?」と考えるギタリストは少なくありません。しかし、この2つは役割が決定的に異なります。
マスターボリュームは、プリアンプ(前段)で作られた歪みの音量を、パワーアンプ(後段)へ送る前に絞る機能です。つまり、パワー管自体は全く限界駆動しておらず、真空管特有の「コンプレッション感」や「押し出しの強さ」は得られません。
一方アッテネーターは、アンプの最終出力(スピーカーへ向かう強烈な信号)を、スピーカーの手前で熱エネルギーに変換して減衰させる機材です。これにより、アンプ本体のツマミはフルテン状態(パワー管が激しく歪んだ状態)のまま、実際に耳に届く音量だけを小さくすることができます。あのレコードで聴くような「本物のチューブトーン」を手に入れるためには、アッテネーターが不可欠なのです。
アッテネーター選びで最も重要かつ、絶対に間違えてはいけないのが「インピーダンス(抵抗値)」です。
・インピーダンスとは?
電気の抵抗を示す数値で「Ω(オーム)」という単位で表記されます。ギターアンプやキャビネットの背面を見ると「4Ω」「8Ω」「16Ω」といった記載があるはずです。
・選び方のポイント
「アンプの出力Ω」「アッテネーターの対応Ω」「キャビネットの入力Ω」の3つは、原則としてすべて同じ数値に揃える必要があります。ここが一致していないと、アンプの心臓部であるトランスに負荷がかかり、故障の原因になります。
・おすすめの仕様
購入する際は、背面のスイッチで「4Ω / 8Ω / 16Ω」を切り替えられるモデルを選ぶと、将来アンプを買い替えた時でも使い回せるので非常に便利です。
次に確認するのは、アッテネーターが「どれくらいのパワーを受け止められるか」という許容入力(ワット数)です。
・真空管アンプのワット数の罠
真空管アンプに「50W」と書かれていても、ボリュームをフルテン近くまで上げると、ピーク時には定格出力(50W)を大きく超えるエネルギーが発生します。
・選び方のポイント
安全に使うための鉄則として、アッテネーターの許容入力は「アンプのワット数の約2倍」を目安に選んでください。例えば、50Wのアンプなら「100W対応」のアッテネーターを選ぶのが安心です。ギリギリのスペックを選ぶと、アッテネーターが異常発熱したり内部が焼き切れたりする危険があります。
実際に音量を下げる際の「ツマミの仕様」も、使い勝手を大きく左右します。主に2つの方式があります。
・段階式(ステップ式)
「-8dB」「-16dB」「-20dB」のように、スイッチでカチカチと音量の減衰幅を切り替えるタイプです。内部の回路設計がシンプルになるため音質劣化を抑えやすいのがメリットですが、「-8dBだとまだうるさいけど、-16dBだと小さすぎる」といった微調整ができない歯がゆさがあります。
・無段階式(ボリュームノブ式)
テレビのボリュームのように、ツマミを回してシームレスに音量を調整できるタイプです。「家族が寝ているからあと数ミリだけ音を下げたい」といった、自宅環境に合わせたシビアな音量設定ができるため、自宅練習がメインの方には圧倒的にこちらがおすすめです。
サイレント録音やヘッドホン練習を考えている方は、この「ダミーロード(Load Box)機能」がついているかを必ず確認してください。
・ダミーロード機能とは?
スピーカーキャビネットを繋がなくても、アッテネーター内部で安全に電力を消費してくれる機能です。
・選び方のポイント
通常、真空管アンプはスピーカーを繋がずに電源を入れると一瞬で壊れます。しかし、ダミーロード機能を持つアッテネーターを繋いでおけば、スピーカーから音を出さずに、ライン出力(オーディオインターフェースへの接続)だけでアンプの音を録音できるようになります。深夜の宅録をしたいなら必須の機能です。
| 項目 | Bugera PS1 | Crews GB-VI | Rivera RockCrusher | Tone King Ironman II Mini | SPL Reducer | Torpedo Captor X | Universal Audio OX | Fryette PS-2A | Boss Waza TAE |
| 回路タイプ | 抵抗式 | 抵抗式 | 反応式 | 反応式(トランス) | 抵抗式(プロ品質) | 反応式 | 反応式 | 反応式+管 | 反応式+デジ |
| 音量調整 | 無段階 | 無段階 50%〜0% | 5段階(固定)+ 無段階 5段階の固定減衰+「Studio」モードでの無段階調整 | 計18段階(6段階×3設定) 6段ロータリーSW、HI/LO切替、Solo機能の組み合わせで計18の固定値を設定 | 2段階(固定)+ 無段階 | 3段階(固定) 0dB / -20dB / -38dB の3点スイッチ | 6段階(固定) 0 / -6 / -12 / -24 / -36 / 無音 の固定。 | 無段階 リアンプ方式で100%以上も可能 | 無段階 リアンプ方式で100%以上も可能 |
| 対応抵抗値(Ω) | 4 / 8 / 16 | 4 / 8 / 16 | 8 / 16 | 8固定 | 4 / 8 / 16 | 8 or 16 | 4 / 8 / 16 | 2/4 / 8 / 16 | 4 / 8 / 16 |
| 最大許容入力 | 100W | 150W | 120W | 30W | 200W | 100W | 150W | 200W | 150W |
| ダミーロード | 無 | 有 | 有 | 有 | 無(ミュート設定可) | 有 | 有 | 有 | 有 |
| IR / キャビシミュ | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 有 | 有 | 無 | 有 |
| リアンプ機能 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 有(真空管) | 有(アナログ) |

| 回路方式 | 抵抗式(パッシブ) |
| 最大許容入力 | 100W |
| インピーダンス | 4Ω, 8Ω, 16Ω(個別入力端子) |
| ダミーロード機能 | なし(スピーカー接続必須) |
| 駆動電源 | 不要 |

100W対応のパッシブアッテネーターとして、圧倒的なシェアを誇るモデルです。極端に音量を下げると抵抗式特有のハイ落ちは物理的に避けられませんが、自宅でボリュームを少しだけ開けたいという用途には十分な性能を発揮します。

| 回路方式 | 抵抗式(パッシブ) |
| 最大許容入力 | 150W |
| インピーダンス | 8Ω または 16Ω (購入時に選択) |
| ダミーロード機能 | あり |
| 駆動電源 | 不要 |

日本のハイエンドブランド「Crews Maniac Sound」が誇る、定番のパッシブ・アッテネーターです。150Wの大出力アンプにも対応し、ダミーロード機能やヘッドホン出力まで備えているため、自宅練習から深夜の宅録まで幅広く活躍します。抵抗式特有のハイ落ちは物理的に避けられませんが、堅牢な作りと安心の国産クオリティで長年愛され続けている名機です。

| 回路方式 | 反応式(トランスフォーマー・カップリング) |
| 最大許容入力 | 30W |
| インピーダンス | 8Ω |
| ダミーロード機能 | あり |
| 駆動電源 | 9V DC または 単三電池2本(リレー駆動用) ※SOLOモード使用時に要電源 |

30W以下の小型真空管アンプを極上のトーンで鳴らすために設計された、最高品質のリアクティブ・アッテネーターです。独自のトランス回路を採用しており、音量を極小レベルまで下げてもアンプ本来の倍音やピッキングニュアンスが全く失われません。さらに、ソロの時に音量をパッと戻せる「ソロ機能」をフットスイッチで操作できるなど、圧倒的な実用性を誇ります。

| 回路方式 | 反応式(リアクティブロード) |
| 最大許容入力 | 120W |
| インピーダンス | 8Ω, 16Ω(スイッチ切替式) |
| ダミーロード機能 | あり |
| 駆動電源 | 不要 |

真空管アンプのポテンシャルを極限まで引き出すために開発されたハイエンドモデルです。リアクティブ負荷により、アンプは「本物のキャビネットが繋がっている」と錯覚するため、ピッキングに対する弾力やレスポンスが失われません。

| 回路方式 | 抵抗式(高品質パッシブ) |
| 最大許容入力 | 200W |
| インピーダンス | 4Ω, 8Ω, 16Ω(スイッチ切替式) |
| ダミーロード機能 | なし(※音量ゼロ設定で実質的なダミーロード化) |
| 駆動電源 | 不要 |
プロのレコーディング機材を手がけるドイツの老舗オーディオメーカー、SPLが開発したハイエンド・アッテネーターです。回路自体はシンプルな抵抗式(パッシブ)ですが、最高級のパーツを用いたポイント・トゥ・ポイント配線により、原音への色付けや音痩せを極限まで排除しています。余計な機能を持たず「ただ音量だけを下げる」という究極の目的において、国内のプロギタリストからも絶大な支持を得ている一台です。

| 回路方式 | 反応式(リアクティブロード) |
| 最大許容入力 | 100W |
| インピーダンス | 8Ω または 16Ω(購入時に選択) |
| ダミーロード機能 | あり |
| キャビネットIR | 搭載(独自規格およびサードパーティ対応) |

現代の宅録ギタリストにとっての「スイスアーミーナイフ」と呼べる大ヒットモデルです。リアクティブロードとしての基本性能の高さに加え、アプリと連動した強力なIR機能を持ちます。ヘッドホン端子も備えており、夜間のサイレント練習にも最適な一台です。

| 回路方式 | 反応式(リアクティブロード) |
| 最大許容入力 | 150W |
| インピーダンス | 4Ω, 8Ω, 16Ω(スイッチ切替式) |
| ダミーロード機能 | あり |
| キャビネットIR | 搭載(Dynamic Speaker Modeling) |

世界中のトッププロがこぞって導入している最高峰のロードボックスです。UA社が誇るアナログモデリング技術により、マイクの空気感やスピーカーの歪みまでもがリアルに再現されます。本体のみで完結する極上のトーンは、レコーディングだけでなくライブのライン出力としても最強の威力を発揮します。

| 回路方式 | 反応式ロード + 50W真空管パワーアンプ |
| 最大許容入力 | 200W |
| インピーダンス | 2/4Ω, 8Ω, 16Ω(入力・出力独立切替) |
| ダミーロード機能 | あり |
| リアンプ機能 | あり(50W 6L6真空管) |

従来のアッテネーターの概念を覆した革命的な機材です。アンプの音量を下げるだけでなく、小出力のアンプ(5Wなど)を50Wのスタックアンプ並みに「大音量化」することも可能です。真空管で再増幅するため、トランジスタ特有の冷たさがなく、オールドマーシャルなどを現代のシステムに組み込む際の最強のソリューションとなります。

| 回路方式 | 反応式ロード + 100Wアナログパワーアンプ |
| 最大許容入力 | 150W |
| インピーダンス | 4Ω, 8Ω, 16Ω(スイッチ切替式) |
| ダミーロード機能 | あり |
| リアンプ機能 | あり(100W クラスABアナログ) |
BOSSが日本の技術力を結集して作り上げた、まさに「真空管アンプの拡張司令塔」です。アナログのリアクティブロードと100WのクラスABアナログパワーアンプを組み合わせたリアンプ方式を採用。さらにオーディオインターフェース機能やIRローダーまで備えており、これ一台でライブからレコーディングまであらゆるルーティングが完結します。
アッテネーターは、チューブアンプ愛好家にとって「もっと早く買えばよかった」と口を揃えて言う機材の筆頭です。
自分のプレイスタイルと目的に合わせて最適な一台を選び、眠っている真空管アンプの「本当の叫び」を体感してみてください。
| チャージ金額 | 通常会員 | プライム会員 |
|---|---|---|
| 5,000円〜 | 0.5% | 1.0% |
| 20,000円〜 | 1.0% | 1.5% |
| 40,000円〜 | 1.5% | 2.0% |
| 90,000円〜 | 2.0% | 2.5% |
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