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Van Halen / ヴァン・ヘイレンの使用機材【アンプ・ギター・エフェクター】

国内外で活躍するギタリストの愛用機材をまとめて取り上げる「プレイヤーズ・リグ」
ハードロックを代表する歴史的ギタリストであり、80年代ハードロック・シーンの頂点を極めた
Van Halen / ヴァン・ヘイレン
ロックなリフにキャッチーなメロディーやシンセ系サウンドとの融合
ライトハンド奏法やハーモニクスアーミングなど、音楽性、技術ともに多大な影響を与えたことは間違いありません。
そんなヴァン・ヘイレンのギターやアンプ、エフェクターなど愛用機材をまとめて紹介!
Van Halen / ヴァン・ヘイレン|Profil


Edward Van Halen / エドワード・ヴァン・ヘイレン
生年月日:1955年1月26日
出身:オランダ(アメリカ)
Biography
オランダから渡米、クラシックから始まった兄弟の音楽人生
エドワード・ルードウィック・ヴァン・ヘイレン(Edward Lodewijk Van Halen)は、1955年1月26日、オランダ・ナイメーヘンで生まれた。
父親はジャズサックスとクラリネット奏者という音楽一家で育ち、幼い頃から兄アレックスとともにクラシックピアノのレッスンを受ける。
しかし移住先のアメリカ・カリフォルニアで彼らの人生は大きく転機を迎える。
最初はエディがドラム、アレックスがギターという分担だったが、やがてお互いの楽器を交換し、
エディはギターに夢中になっていく。
当初から「耳コピ」の能力に長け、譜面を読めない代わりに、“音を聴いて感じる”天才的な感性でメキメキと上達していく。
Van Halen結成と“Eruption”によるギター革命
1972年、兄弟と共にバンド「Genesis(のちのMammoth、最終的にVan Halen)」を結成。
地元クラブシーンで頭角を現し、1978年にワーナー・ブラザーズからデビューアルバム『Van Halen』をリリースする。
このアルバムで収録された「Eruption」は、約1分40秒のインストゥルメンタルながら、
ロックギター史を塗り替える衝撃作となった。
それまでクラシックやジャズでのみ見られた**タッピング(ライトハンド奏法)**を、
ロックギターの文脈で圧倒的な完成度で披露し、世界中のギタリストに衝撃を与えた。
“ジミ・ヘンドリックスの再来”“ギターの未来を変えた男”と絶賛され、
エディは瞬く間に70年代後半〜80年代のギターシーンの中心へと駆け上がっていく。
ギターの技術革新と“ブラウンサウンド”の確立
エディは単にギタリストとして注目されたのではない。
その革新性は機材・サウンドメイキングの哲学においても群を抜いていた。
改造ストラト「Frankenstrat」、チューニング安定の救世主フロイド・ローズ、
ボリュームポットの抵抗値、エフェクトループ、ヴァリアック(電圧コントロール)など、
彼が編み出した発明やチューニングは、後のギター製品群の基準そのものとなる。
彼の追求した太く艶のあるディストーションは“ブラウンサウンド”と名付けられ、
それは単なる音色ではなく、ニュアンスとトーンの哲学として多くのギタリストに引き継がれていく。
バンドの変遷と爆発的成功
ヴァン・ヘイレンは、初代ボーカルのデイヴィッド・リー・ロスとの黄金時代(1978〜1985)に
『Van Halen II』『1984』など数々の名盤を世に送り出す。
「Jump」「Panama」「Hot for Teacher」などのヒットとともに、MTVの時代にもマッチしスターダムを駆け上がる。
1986年、ロスの脱退に伴いサミー・ヘイガーが加入。
よりメロディアスでスケール感のあるサウンドに変化し、『5150』『OU812』『Balance』といったアルバムが連続ヒット。
この時期、エディのシンセサイザー導入やデジタル機材への適応力も発揮された。
その後、ゲイリー・シェローンを迎えた第3期、初代体制の復活、息子ウルフギャング・ヴァン・ヘイレンの参加などを経て、
バンドは数々の再結成と解散を繰り返しながらも、常に“ロックの中心”として存在し続けた。
EVHブランドと“後世への継承”
2007年、エディは自身の名を冠したブランド「EVH」をフェンダーと共同で設立。
ギター(EVH Wolfgang)、アンプ(EVH 5150III)、アクセサリー類(D-Tuna、ストラップ、ピック)など、
自身が長年積み重ねてきた機材への理想を、形にして次世代へ伝える活動にも注力していく。
ライブ活動の後期には息子ウルフギャングとの共演も増え、バンドがファミリーとして継承されていく空気感も漂い始めた。
最後まで“ギターを愛した人”
2019年、癌との闘病が報じられたエディだが、それでもギターを手放すことはなかった。
闘病中にも自宅での録音・研究を続け、2020年10月6日、その人生に幕を下ろす。享年65。
その死に対し、ジョー・サトリアーニ、スティーブ・ヴァイ、スラッシュ、エリック・クラプトン、
そして現代の若きギタリストたちが口を揃えて彼の影響を語った。
Eddie Van Halenは単なる技巧派ではなく、プレイヤー・クラフツマン・ビルダー・アーティストのすべてを備えたギターヒーローだった。
そして今も、彼の音色と精神は、世界中のギターキッズの指先に生き続けている。
Van Halen / ヴァン・ヘイレン|Play&Music
Jump
アメリカのハードロックバンド ヴァン・ヘイレンの6thアルバム「1984」に収録されている曲。
同アルバムのリードシングルとして、1983年12月にリリースされました。
「激しいハードロック」というイメージを覆し、ポップできらびやかなシンセサウンドとの融合が特徴的な代表曲。
サントリーのTVCMにも起用されました。
Panama
“Panama”は、アルバム「1984」からは、“Jump”そして“I’ll Wait”に続く3rdシングルとなり、トップ10入りは惜しくも逃しましたが、全米13位というヒットになりました。
全体的に明るく爽快感のあるポップな曲調。
Unchained
1981年にリリースした4作目となるアルバム、「Fair Warning(戒厳令)」より。
粗くひずんだギターサウンドがハードロック好きにはたまらない1曲
Van Halen / ヴァン・ヘイレン|愛用機材【ギター】
EVH / Striped Series 5150


製品の概要
EVH / Striped Series 5150は、Eddie Van Halenが1980年代中盤からメインで使用していたKramer 5150のルックスとスピリットを現代に再現したシグネチャーモデルです。
EVHブランドが手がける「Striped Series」は、エディが実際に使っていたカスタムギターの外観を忠実に再現したシリーズであり、その中でも5150モデルはとりわけ人気の高い一本です。
このギターの最大の特徴は、赤地に白黒のストライプ、そしてボディに大きく「5150」とステンシルされた象徴的なグラフィック。
これはエディのプライベートスタジオの名前でもあり、彼自身が最も愛着を持っていたナンバーです。
ボディはバスウッド製で軽量、サテンフィニッシュのメイプルネックにはエディ好みの非対称シェイプが採用されています。
指板もメイプルで、12〜16インチのコンパウンドラジアスを持ち、低いアクションでもチョーキングに強い構造。
これにより、エディ特有の速弾き、ハーモニクス、ライトハンドなどをスムーズにこなすことができます。
搭載されているブリッジはEVHブランドのFloyd Rose Locking Tremolo(D-Tuna付き)。
これにより、激しいアーミングでもチューニングが安定し、6弦のDrop-Dチューニングにも瞬時に切り替えが可能です。
ピックアップはEVH Wolfgang Humbuckerを1基(ブリッジポジション)に限定して搭載。
ピックアップセレクターやトーンノブは省略され、Volumeノブ1個のみという超シンプルな仕様は、
エディの“音の抜けと反応を極限まで研ぎ澄ました”プレイスタイルを体現しています。
ノブにはあえて「TONE」と表記されている点も、オリジナル5150モデルへのオマージュです。
EVH Wolfgangピックアップは、中域にパンチがあり、倍音豊かでブライトすぎない絶妙なトーン。
高出力ながら、和音の分離も良好で、速いパッセージやアーミングを多用するプレイでも音が潰れないのが特徴です。
このモデルは特に、
- ハードロック/80sメタルの王道トーン
- ライトハンドやフロイドローズを多用するリードプレイ
- 歪み量多めのリズムギター
といった用途に適しており、「エディ風ギタリスト入門機」としても非常に優れた一本です。


EVH / Striped Series Frankie


製品の概要
エディ・ヴァン・ヘイレンと言えばまず語られるのが、
赤地に黒白のストライプ模様が特徴的な自作ギター「フランケンシュタイン(Frankenstrat)」です。
デビュー当時から1980年代前半にかけてエディのメインギターとして活躍し、
その奇抜なルックスとサウンドで世界中のギターファンの目と耳を奪いました。
フランケンシュタインはロサンゼルスの小さな工房で入手した部品から組み上げられた改造ストラトキャスターで、
ネックとボディをわずか200ドルで調達し、
自身で塗装やフレット打ちまで行ったという徹底ぶりでした。
もともとギブソンのセミアコES-335の太い音が好きだったエディは、
ストラトタイプのボディにハムバッカー・ピックアップを1基直接マウントし(斜めに配置)、
トーン回路をバイパスするという独自仕様で理想のハイゲイン・サウンドを追求しました。
後に試作段階だったフロイド・ローズ製のロッキング・トレモロを1979年頃に取り付け、
激しいアーミングにもチューニングが狂わないよう改良が重ねられています。
原産国 : Mexico
ボディ : Basswood
ボディフィニッシュ : Satin Urethane
ボディシェイプ : Stratocaster
ネック : Quartersawn Maple
ネックフィニッシュ : Oiled
ネックシェイプ : EVH Modified “C” Backshape
スケール : 25.5″ (648 mm)
フィンガーボード : Maple
フィンガーボードラジアス : 12″-16″ Compound Radius (304.8 mm to 406.4 mm)
Frets Size : Jumbo
ナット : Floyd Rose R3 Locking
ナット幅 : 1.6875″ (42.86 mm)
ポジションインレイ : Black Dot
トラスロッド : Two-Way Adjustable
トラスロッドレンチ : 2.5 mm Hex
ブリッジピックアップ : Direct Mount EVH Wolfgang Humbucking
ネックピックアップ : Dummy Strat Pickup
コントロール : Volume
ピックアップスイッチ : Dummy Five-Way Blade
ピックアップコンフィギュレーション : HSS
ブリッジ : EVH-Branded Floyd Rose Locking Tremolo with EVH D-Tuna
ハードウェアフィニッシュ : Chrome Relic
チューニングマシーン : EVH-Branded Gotoh
ピックガード : Black Custom Frankie
コントロールノブ : Parchment Stratocaster-Style Skirt (Labeled “Tone”)


MUSIC MAN / EVH Signature


製品の概要
90年代によりエディ氏とミュージックマン社による共同開発により生まれたモデルで、彼のトレードマークであるフランケンシュタインと並んでファンはもちろん幅広い層から人気を集めているモデルです。
同社のAXISの原型となったモデルで、各所にエディのプレイスタイルに合わせたチューンナップがなされております。
MUSIC MANの特徴とも言える1弦側よりも6弦側が太くなっているアシンメトリックネックを採用しており、オイルフィニッシュのネックとあいまってスムーズなフィンガリングとグリップ感を実現しています。
ピックアップはDiMarzioでこのモデル専用にチューンされたハムバッカーを2基搭載しており、パワフルでブライトなトーンが特徴となっています。
ボディトップには高級感溢れる美しいキルトメイプルを使用しており、バスウッドボディの温かい鳴りにエッジを際立たせた明瞭なサウンドキャラクターです。
TONEノブのついた1ボリュームのみのシンプルなものとなっており、ディストーションサウンドとアーミングを多用するエディのプレイスタイルを最大限に生かす仕様となっています。EVH D-tunaが取り付けられており、ワンタッチで6弦をさらに一音ダウンさせることが可能です。
現行のAxis
EVH / Wolfgang (Special Stealth)


製品の概要
2007年、エディはフェンダー傘下で自身の名を冠したブランド「EVH」を立ち上げ、
シグネイチャー機材を一新しました。
その中心となるギターが新生ウルフギャングシリーズです。
EVHブランドからはまず300本限定でフランケンシュタインの精巧なレプリカが発売され、
大きな話題を呼びました。
続いて登場したEVH Wolfgangは、ピーヴィー時代のウルフギャングのコンセプトを引き継ぎつつ、
細部をブラッシュアップしたモデルです。
例えば最新のメインギターとなった「Wolfgang Stealth(ステルス)」では、
強化されたクォーターソーンのメイプルネックにエボニー指板、ステンレスフレットを採用し、
さらにD-Tuna搭載のEVHオリジナル・フロイドローズやEVH製ハムバッカーなど、
エディの要求を満たすスペックが凝縮されています。
ステルスはその名の通り漆黒の外観で、2012年以降のライブで頻繁に使用されました。
EVH Wolfgangシリーズ全体としても多彩なバリエーションが展開されており、
ストライプ模様をあしらったモデルやセミホロウ構造を持つモデルなども限定的に製作されています。
エディ・ヴァン・ヘイレン最晩年のサウンドはこのEVH Wolfgangと、
後述のEVHアンプによって作り上げられており、彼の集大成とも言える機材です。
上位機種譲りのアーチトップ仕上げが施されたソリッドバスウッドボディに、頑丈なグラファイトで補強されたクォーターソーンメイプルネックをボルトオンジョイントしています。
パワフルなリフからとスピーディなリードプレイまで柔軟に対応する12″~16″コンパウンドラジアスのメイプル指板には22本のジャンボフレットが打ち込まれ、スムースな演奏感を実現しています。
ネックエンドにはスポークホイールが付いており、トラスロッドの調整も簡単に行えます。
ダイレクトマウントされたEVH Wolfgang Humbucking Pickupは、パワーに頼りすぎず、プレイのニュアンスを最大限発揮するようデザインされており、分厚く表現力のあるサウンドをアウトプットします。
ボリュームコントロールポットには”EVH Bourns Low Friction Pot”を、トーンコントロールポットには、”EVH Bourns High Friction Pot”をそれぞれ採用し、更なる快適な操作性と安全性を獲得しました。
ブリッジにはEVHブランドのFloyd Roseロッキングトレモロを採用し、過激なアーム奏法をしても正確なチューニングを維持します。瞬時にドロップDチューニングに切り替えられる便利なEVH D-Tunaも装備しています。
細部に到るまでトップギタリストのコダワリが満載された頼れる一本。
アーティストシグネチャーの枠を超えて後世まで愛され続けること間違い無しの名器です。
~Specifications~
Body:Basswood
Neck: Quartersawn Maple with Graphite Reinforcement
Neck scale: 25.5″
Fingerboard: Ebony
Fingerboard Radius: 12″-16″ Compound
Fret: 22F
Nut: Floyd Rose R2 Locking
Bridge: EVH-Branded Floyd Rose Locking Tremolo with EVH D-Tuna
Pickups: EVH Wolfgang Humbucking(Direct Mount)
Controls: Volume (500K EVH Bourns Low Friction Pot) with Treble Bleed Circuit, Tone (250K EVH Bourns High Friction Pot),3-Position Toggle PU Selector


Ibanez / Destroyer Shark


製品の概要
Frankenstratと並んでエディの初期を支えたもう1本が、Ibanez Destroyer “Shark”。
1977年頃から使用され、Explororタイプのボディにシルバーのピックガードが特徴。
のちにボディを大胆に切り欠いてシャークの歯のようなデザインに改造。そこから“Shark”のニックネームが生まれました。
このギターは『You Really Got Me』などの初期Van Halen曲で使用され、エディの荒削りなエネルギーを支えた1本です。
EVH / Bumblebee (Black and Yellow Frankenstrat)


製品の概要
1979年のセカンド・アルバム『Van Halen II』のジャケットで登場したのが“Bumblebee”。
Frankenstratの派生とも言える黒地に黄色ストライプの個体で、Floyd Roseトレモロを搭載し、ルックスと機能性の両方を重視した1本。
使用期間は短かったものの、後に故Dimebag Darrellの棺に納められたことでも有名です。
ファンにとってはFrankenstratと並ぶ“伝説の2本目”。


EVH / Kramer 5150


製品の概要
1980年代中期、エディの新たなメインギターとなったのがKramer 5150。
Kramer Barettaをベースに、本人によるカスタマイズが加えられた赤・黒・白のストライプペイントの1本です。
ボディには「5150」のステッカー、Floyd Rose搭載、1ハム仕様というシンプルかつ実戦的な構成。
1986年のアルバム『5150』以降、90年代初頭までライブの主力ギターとして活躍しました。
Steinberger / GL2T Bento Box


製品の概要
Steinberger GL2Tは、1986年頃に使用されていたヘッドレスギター。
赤・白・黒のストライプ仕様で“Bento Box”のニックネームで親しまれます。
最大の特徴は“TransTrem”と呼ばれる特殊なトレモロシステムで、全弦のチューニングをロックしたまま上下変化させることが可能。
「Summer Nights」など、TransTremを活かした楽曲で使用され、エディの実験精神を体現するモデルでした。
Van Halen / ヴァン・ヘイレン|愛用機材【アンプ】
EVH / 5150 Ⅲ


製品の概要
2007年、EVHブランドからついにエディ自身の名を掲げたアンプ「EVH 5150III」がリリースされました。
これはフェンダー社と共同開発した3ch仕様のオールチューブ・アンプヘッドで、
先代5150から飛躍的な進化を遂げたモデルです。
EVH 5150IIIは独立3チャンネルと100W出力、エフェクトループ搭載、
4ボタンのフットスイッチ付属といった充実のスペックで、
エディ念願の多彩なサウンドメイクを可能にしました。
クリーン、クランチ、リード各チャンネルに独立EQとゲインを備え、
クリーンでは澄んだクラスA的トーンから、
クランチではブラウンサウンド特有のウォームな歪み、
リードでは怒涛のサステインを持つハイゲインまでこれ一台でカバーできます。
エディは再結成後のツアーや最後のライブ活動期にこの5150IIIとEVH Wolfgangを組み合わせ、
自身の集大成ともいえるサウンドを創り上げました。
ピーヴィー5150と比べても更なる安定性と柔軟性を獲得した5150IIIは、
現在多くのプロに使用されるトップクラスのアンプとして君臨しています。
エディ・ヴァン・ヘイレンの名を冠したこのアンプは、
まさに彼の音楽遺産の一部と言えるでしょう。
50W 6L6モデル


50W EL34


15W


Marshall / Plexi 1959 SLP


かつて使用していたのはMarshallのアンプ
製品の概要
エディのギターサウンドを語る上で欠かせないのが、
1970年代から使用していた改造マーシャル・アンプヘッドです。
特に有名なのは1968年製の100Wスーパーリード(いわゆる“プレキシ”)で、
エディはこのアンプを自身の求める歪みサウンドに近づけるため様々な実験を行いました。
代表的なのが「ヴァリアック」と呼ばれる可変変圧器でアンプの電圧を調整する手法で、
電圧を下げてパワー管を飽和させ、
独特の粘りと厚みを持つ“ブラウンサウンド”を生み出したと言われます。
エディ自身はこの手法について時折ミスリードを含む発言もしており、
同業者に真似されるのを防ぐため敢えて嘘の情報を流していたとの説もあります。
真偽はともかく、彼のマーシャルからほとばしる圧倒的なトーンが、
ロック界に与えた影響は計り知れません。
なおエディはマーシャルアンプのボリュームをフルに上げ、
ゲインブーストとしてエコー機材のプリアンプやEQを利用することで理想の歪みを得ていたとも言われています。
当時一般的だった歪み系エフェクターに頼らず、
アンプ本体のサチュレーションを活かすアプローチは、
後に多くのハードロック/ヘヴィメタル系ギタリストが模倣するところとなりました。
その意味でエディのマーシャル・サウンドは“機材そのものが奏者の一部”となった好例であり、
彼の音作り哲学の原点とも言えるでしょう。
PEAVY / 5150 Ⅱ


EVHブランドとしてのモデルが登場するまでは、Peavyのシグネイチャーアンプを使用
製品の概要
1990年代初頭、エディは長年使用したマーシャルに代わる新たなアンプ開発に着手し、
辿り着いたのがピーヴィー社との協業によるシグネイチャーモデル「5150」アンプです。
1992年に登場したPeavey 5150は、エディの愛称「5150」を冠した2ch仕様の真空管アンプヘッドで、
マーシャルでは得られなかった強烈なハイゲイン歪みとタイトな低音を両立しました。
エディはVan Halenの“Sammy Hagar時代”後半からこの5150アンプをライブでメイン使用し、
その後継機5150IIも含めて2004年まで愛用します。
ピーヴィー5150は発売当初から絶大な人気を博し、
現在でも名称を改め「6505」として生産が続く名機となっています。
ピーヴィー5150(6505)は100W出力のオールチューブ構成でエフェクトループも備え、
まさにエディが理想とするブラウンサウンドを実現したアンプです。
クリーンとリードの両チャンネルで使い勝手が良く、
多くのフォロワーがこのアンプを手に入れてエディの音を追求しました。
またエディは5150開発時、
自身の名前を前面に出すことより「誰でも手に入る最高のハイゲインアンプ」を目指したと語っています。
その言葉通り、5150/6505シリーズはジャンルを超えて使用される定番ハイゲインアンプとなりました。
エディのサウンドメイキング能力と機材開発への情熱が結実したプロダクトと言えます。
Van Halen / ヴァン・ヘイレン|愛用機材【エフェクター】
MXR / EVH90 Phase-90


製品の概要
エディのクリーントーンやリードトーンに独特の揺らぎを与えていたエフェクターが、
MXR社のフェイザー「Phase 90」です。
彼は1970年代後半からこのオレンジ色のペダルをボードに組み込み、
ソロ名演「Eruption」や「Atomic Punk」などで効果的に使用しました。
Phase 90はシンプルな1ノブ操作で渦巻くようなフェイズ効果を生み出すペダルで、
エディはスピードを絞りスローな揺れを加えることで太くうねるソロトーンを作り出しました。
また「Ain’t Talkin’ ’Bout Love」のイントロなどでは高速フェイズをかけ、
独特の存在感を演出しています。
エディとPhase 90の関係は深く、後年MXRから彼のストライプ模様をあしらったシグネイチャーモデル「EVH Phase 90」も発売されました。
このモデルは内部スイッチでヴィンテージモードと現代的なエディ仕様のモードを切り替え可能で、
ファンにはたまらないペダルとなっています。
エディ自身、Phase 90について「踏むだけで自分の音になる魔法の箱」と評したこともあり、
そのフェイズサウンドは彼のトーンの重要な一部でした。


Jim Dunlop / Eddie Van Halen Signature Wah


製品の概要
Eddieが監修した唯一のワウペダル。
ブラック地に黄ストライプのルックスは「5150」時代を彷彿とさせる。
高域のピークを抑えたセッティングで、耳に痛くないナチュラルなワウカーブを実現。
「Mean Street」「Pleasure Dome」などでその効果を発揮した。


MXR / EVH5150 Overdrive


製品の概要
- エディ・ヴァン・ヘイレンとのコラボレーションで彼のEVH5150™のサウンドをペダル化
- 多段のMOSFETを重ねてチューブライクなオーバードライブサウンドを実現。
クラシックなヴァンヘイレンサウンドからBOOSTスイッチで現在の過激な歪までが得られます。 - ブーストして気になるノイズをGATEコントロールでカット。
- 外形:W128 x D92 x H55mm


MXR / Flanger EVH-117


製品の概要
Eddieのサウンドの“ジェット機”成分を担ったフランジャー。
代表曲「Unchained」では、ヘヴィなリフとこのペダルの轟音フランジが絶妙に組み合わさり、印象的なイントロを生み出した。
シグネイチャーモデル「EVH117 Flanger」では、“Unchained”セッティングをワンタッチで呼び出せるスイッチを搭載。
「And the Cradle Will Rock…」「Drop Dead Legs」など、フランジサウンドを活かした楽曲で多用された。
フランジャーはEddieの中でも“ライブで映える”エフェクトとして愛用されていた。


MXR / Analog Chorus


製品の概要
MXR Analog Chorusは、エディがライブのウェット/ドライ/ウェット(W/D/W)システムで使用していたとされるアナログ・モジュレーションペダル。
1980年代後半~1990年代にかけてのセットアップで、空間の広がりを強調するため、
ステレオディレイやハーモナイザーの“前段”あるいは“補完”として導入されることがあった。
MXRならではのウォームで控えめな揺れ方は、エディの“歪みの芯を損なわずに立体感を加える”スタイルにぴったり。
特に、リードソロ中にバックに広がりを出したい場面や、クリーンセクションでの奥行き演出に効果的だった。
「Dreams」や「Right Now」など、シンセサウンドとギターが溶け合うような楽曲では、
Analog Chorusの微細なコーラス感が曲の透明感を支えていたと考えられている。
Eddie自身が公式に発言していたわけではないものの、EVH本人のボードやラックでこのモデルが確認された事例もあり、
MXRとの信頼関係とサウンド志向を裏付ける一台となっている。


Maestro / Echoplex(EP-3)


製品の概要
1970年代〜80年代初頭のEddieのサウンドに欠かせなかったテープディレイ。
ただのディレイ用途に留まらず、プリアンプ部が常時ONで使われ、音に艶と太さを加える重要な役割を担った。
特に「Cathedral」などの浮遊感あるサウンドや、ソロの奥行きを出す際に重宝された。
後のデジタルディレイ導入以降も、この“プリアンプ効果”は受け継がれた。
Eventide / H3000 Harmonizer


製品の概要
90年代以降に導入されたラックタイプの高性能デジタル・ピッチ/ディレイユニット。
ステレオ・ウェット/ドライ/ウェット構成の中核として活躍し、左右のアンプに広がりのあるピッチシフトやディレイを付加した。
「Dreams」「Right Now」など、壮大なスケールの楽曲においてサウンドの立体感を支える重要なツールとなった。
MXR / 6 Band Graphic EQ


製品の概要
初期のMarshallをプッシュし、“ブラウンサウンド”を完成させる上で秘密兵器的な役割を果たしたグラフィックEQ。
中域〜高域を持ち上げ、より輪郭のある歪みを得るために使われていたとされる。
表に出ることは少なかったが、Eddieの“裏サウンドメイク”の象徴ともいえる存在。
DigiTech / Whammy


製品の概要
DigiTech Whammyは、ピッチシフター/エクスプレッションペダルの名機として知られ、
オクターブ上下やハーモニーなどを足元の操作でリアルタイムに変化させることができる革新的なエフェクター。
Eddie Van Halenがこのペダルを使用した明確な記録は限られているものの、
2000年代の一部ライブセッティングや、ソロ楽曲「Catherine」などで確認されたことがある。
また、息子Wolfgangとの共演期に実験的に組み込まれたこともあると言われている。
Whammyは彼の通常のブラウンサウンドとは異なり、“飛び道具”としての扱いが中心だったが、
ピッチを1オクターブ上げる“Dive Bomb”系の表現や、ソロ中のユニークなフレーズで個性を強調する場面で使われた。
Eddieのプレイスタイルがシンプルな構成を好む中で、
Whammyのような“デジタル的破壊力”を受け入れていたのは、
彼の音への探究心の深さを象徴するエピソードの一つでもある。


Van Halen / ヴァン・ヘイレン|愛用機材【その他】
Dunlop / EVH Signature Pick


製品の概要
DunlopからリリースされたEVHシグネイチャーピックは、
セルロイド製の「Max-Grip」仕様で、滑りにくく細かいコントロールが効くのが特徴。
厚さは0.60mm〜1.0mmまで複数展開され、本人はミディアム寄りを選んでいたとされる。
ピック表面には赤白黒のストライプグラフィックがプリントされており、見た目にも“EVHらしさ”がある。
EVH / Premium Cables


製品の概要
ライブやスタジオでの信号損失を抑えるため、EVHブランドのシールドも使用。
カーボン被覆、金メッキプラグ、ダブルシールド構造を採用し、ノイズや劣化を最小限に。
「音痩せしないがクセも少ない」バランス重視のケーブルで、ピュアなギターサウンドをそのままアンプに届ける。
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