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【アナログ派必見】WALRUS AUDIO MERAKI 8基BBD×ステレオ対応の次世代アナログディレイとは?【サウンドデモ・評判】

往年のテープエコー「Echoplex」やBBD方式の名機「Memory Man」に代表されるように、アナログならではの柔らかな反復音はデジタル機器では得難い魅力があります。
純アナログ回路でステレオ処理を実現した稀有なペダルとして大きな注目を集めている
WALRUS AUDIO MERAKI
名前の「Meraki(メラキ)」はギリシャ語で「創造的情熱を込める」という意味があり、その名の通りWalrus Audioが情熱を注ぎ込んだ意欲作です。
アナログディレイの音楽的な魅力を保ちながら、現代的なステレオ機能やMIDI制御まで備えたこのペダルの実力を詳しく見ていきましょう。


WALRUS AUDIO MERAKI|スペック・特徴


WALRUS AUDIO MERAKIの基本情報
回路方式 | アナログBBD(バケツリレー)回路 × 8基(MN3005チップ)搭載 |
ディレイタイム | 最長1200ms(最短約80ms)とロングディレイ対応 |
ディレイモード | 3種類(パラレル〈並列〉、ピンポン〈左右交互〉、シリーズ〈直列〉)切替式 |
入出力端子 | モノラル入力(※ステレオ時はL/R2系統入力対応)、ステレオ出力(L/R)、エクスプレッション/タップスイッチ端子、MIDI In・Thru(標準5ピンDIN) |
コントロール | Mix(ドライ/エフェクト比)、Time(遅延時間)、Feedback L/R(反復回数それぞれ)、Mod Depth/Rate(モジュレーション深さ・速度)、Tone(ティルトEQ)など |
フットスイッチ | バイパス、タップ・オシレーション(タップテンポ、長押しで自己発振) |
バイパス方式 | トゥルーバイパス/バッファードバイパス切替可能(トレイル対応) |
MIDI対応 | ディレイタイムやモジュレーション、 タップテンポ等をMIDI CCで操作可能 |
電源仕様 | 9V DCセンターマイナス(消費電流500mA以上推奨) |
サイズ | 縦約60mm(ノブ高含む)×横127mm×奥行149mm |
ヴィンテージな構成要素(BBDチップ多数使用)と最新の機能(ステレオ入出力やMIDI対応)を融合したスペック。
特に8基ものBBDを贅沢に使用し、アナログで1200msのステレオディレイを実現している点は本機の大きな魅力です。


WALRUS AUDIO MERAKI|特徴・機能
デュアルBBDによる純アナログ・ステレオディレイ
MERAKI最大の特徴は、2系統のアナログディレイ回路を搭載しステレオ出力に対応していることです。
左チャンネルと右チャンネルにそれぞれ独立したディレイラインを持ち、各チャンネルごとにディレイタイムやモジュレーションを個別に調整できます。
従来、アナログディレイはモノラルが一般的で、ステレオ効果を得るにはデジタル処理に頼ることが多かった中、MERAKIは左右に異なるディレイパターンを純アナログで作り出せる画期的なペダルです。
たとえば片側を短いスラップバック、もう片側を長いアンビエンスに設定して同期させないシンコペーションを生み出すなど、創造的なステレオディレイサウンドが直感的に作れます。
もちろん左右を完全に同一設定に同期してクラシックなディレイ効果を得ることも可能で、その場合は従来のモノラルアナログディレイに近い使い方もできます。
8つのBBDチップが紡ぐステレオ空間は、まさに「アナログの温もりが両耳を満たす」リッチな体験です。
名機にインスパイアされたサウンド設計
Walrus Audioは公式には明言していませんが、MERAKIの音作りには往年の名機群へのリスペクトが感じられます。
BBDディレイの代表格であるElectro-Harmonix社「Deluxe Memory Man」が持つウォームでいながら艶やかなディレイ音や、テープエコーEchoplexのような自然な減衰とモジュレーションを彷彿とさせるサウンドは、アナログディレイ好きには思わずニヤリとするポイントでしょう。
実際、MERAKIはトーンコントロール(ティルトEQ)を搭載し、ヴィンテージ機材のような高音が丸まった柔らかい音色から、抜けの良い明瞭な反復音まで連続可変できます。
また**モジュレーション(揺らぎ)**も内蔵され、ディレイ音にかかるコーラス/ビブラート効果の深さと速度を調整可能です。
これにより、Memory Manが生み出すような揺らめくエコーから、テープエコー的な不安定さを演出することも思いのままです。
過去の名機の文脈を踏まえつつ、単なるクローンではなく現代的な解像度とステレオ感で再構築している点に、Walrus社のセンスが光ります。
バッファードバイパス/トゥルーバイパス切替
エフェクターのバイパス方式もMERAKIの注目ポイントです。
本機はトゥルーバイパス(直列時完全バイパス)とバッファードバイパスを内部ディップスイッチで選択可能です。
バッファード(Merakiの場合は電子リレー方式)に設定すると、エフェクトOFF時にもディレイ音の残響を自然に残すトレイル機能が有効になります。
一方、トゥルーバイパスにすれば回路を完全にスルーするため、原音を一切変質させずにスパッとディレイ音を止めることができます。
プレイヤーのボード構成や好みに応じて、余韻重視か音質純度重視かを切り替えられる柔軟さは嬉しい設計です。
ただし一部ユーザーからは、MERAKIをエフェクトONにするとドライ信号(原音)にわずかなローカット処理が施されるとの指摘もあります。
Walrus Audioサポートによれば「トレイル機能実装のためのスイッチICを用いた設計上、スイッチ切替時のポップノイズを避ける目的で低音を抑えている」そうで、ギターの音域では気になりにくいものの、フルレンジで使用する場合には注意が必要です。
音楽的にチューニングされたモジュレーションとフィードバック
MERAKIのディレイ音は、繊細なモジュレーションやフィードバック設定によって非常に音楽的なニュアンスを持たせることが可能です。
モジュレーションは深さ(Depth)と速度(Rate)をノブで直感的に調整でき、ディレイ音にアナログコーラスのような揺らぎを加えて厚みを出すことができます。
さらに隠し機能として、波形の形状(サイン/三角など)やモジュレーションの位相を内部で切り替えられ、より細かい揺らぎのキャラクターまで追求できます(※上級者向け設定)。
フィードバック(反復回数)は左右独立で設定可能。
加えてフットスイッチ長押しによる**自己発振(オシレーション)**機能もユニークです。
タップスイッチをホールドすると急激にフィードバック量が最大になり、ディレイ音が轟音のように自己発振を始めます。
これはアンビエント系の演出や実験的な効果音作りに非常に有用で、MIDI経由でもこの自己発振オン/オフを制御できるため、演奏中に劇的な効果をタイミング良く盛り込むことができます。
フィードバックは発振寸前のところで止めて無限ディレイ的なサウンドスケープを作ることもでき、単なるディレイの枠を超えた表現力を秘めています。
高いビルドクオリティと洗練された外装デザイン
Walrus Audio製品らしく、MERAKIも非常に頑丈なメタル筐体に高品位なパーツが収められています。
8基のBBDやMIDI回路を内蔵するため、通常のコンパクトペダルより一回り大きなサイズですが、
その分ノブやフットスイッチのレイアウトには余裕があり、ライブ中でも操作ミスしにくい実用的な配置になっています。
視認性の高い大型ノブや、ステータスを示すLEDインジケーターの明るさも程よく、細部まで配慮が行き届いています。
また外観デザインも魅力的です。
艶消しの黒を基調に、フットスイッチ部のプレートは深紅にゴールドのロゴと蓮の花をあしらったグラフィックが施され、高級感と芸術性を両立したルックス。
数量限定で少数ずつ生産されるモデルということもあり、所有欲を満たすスペシャルな一台に仕上がっています。
WALRUS AUDIO MERAKI|サウンドデモ
WALRUS AUDIO MERAKI|レビュー・評判
ポジティブな評判
- 「ステレオのアナログディレイってだけで最高。音もめちゃくちゃきれい」
- 「操作がわかりやすく、音が温かい。コーラス感もすごく自然」
- 「左右のタイムをズラせるのが最高。空間系の幅が一気に広がった」
- 「ちょっと高いけど、その価値は十分にある」
ネガティブな評判
- 「プリセットが無いのがライブではやや不便」
- 「エフェクトON時、ドライ音の低音が少し削れる感じがある」
- 「サイズは思ったより大きめ。ボード構成には工夫が必要」
WALRUS AUDIO MERAKI|
- ヴィンテージライクなアナログディレイが好きな人
暖かく有機的なディレイ音像を求めるプレイヤーにはピッタリです。
デジタルディレイでは出せないBBD回路独特のマイルドな減衰やモジュレーションによる揺らぎが得られるため、60~70年代のエコーサウンドやシューゲイザー系のレトロな雰囲気を好む方に最適です。Memory Man系のトーンを現代仕様で楽しみたい人にもハマるでしょう。 - 自宅録音(宅録)でライン録りの音質を重視する人
オーディオインターフェイスに直接繋いで録音する場合でも、MERAKIは高品位なアナログディレイとして機能します。
ノイズが少なくS/N比の良い設計であるため、スタジオ機材的なクリーンさとアナログらしい温かさを両立したディレイサウンドをダイレクトに録音できます。
MIDI制御が可能なのでDAWと同期した凝ったディレイ演出も行いやすく、DTMユーザーにも魅力的でしょう。
ライン録りでも腰のある生々しいディレイトーンが欲しいこだわり派にうってつけです。 - “音楽的で扱いやすい”プロ向けディレイを求める人
プロ〜セミプロの現場で即戦力となるディレイを探している場合も、MERAKIは有力な選択肢です。シンプルなアナログディレイでは物足りないが、デジタルディレイのメニュー操作は煩雑…と感じている人にとって、MERAKIの直感的なノブ操作とフットスイッチで多彩な効果を得られる設計は理想的です。
プリセットはありませんが、そのぶんノブ位置ですぐに状態が視認できるため、ライブでの微調整も容易。
高品質なバッファ(またはトゥルーバイパス)により直列で繋いでも音痩せしにくく、プロボードにも組み込みやすいでしょう。「音作りの幅」と「即応性」を両立したディレイを必要とするギタリストに強くおすすめできます。
Walrus Audio MERAKIは、アナログの温かみと現代的な精度を両立させた、唯一無二のステレオディレイです。
- 8基のBBDチップを使った完全アナログ設計
- 左右独立制御&3つのステレオモードで多彩な空間表現
- トゥルーバイパス/バッファードの切替対応
- 自己発振・MIDI制御まで対応する実戦向き仕様
- 高品位なサウンドと芸術的デザイン
音にこだわる中上級ギタリストや宅録・アンビエント系の表現を重視する人にとって、
“音作りの最後の一押し”になる1台です。
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