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【IR搭載15W】Suhr PT15 自宅録音からプロ現場まで対応の次世代アンプを解説

プロギタリストのピート・ソーン(Pete Thorn)氏との共同開発によって誕生した画期的なギターアンプ
Suhr PT15
真空管による15W出力のチューブアンプにリアクティブ・ロード&インパルスレスポンス(IR)機能をビルトインし、従来のアンプでは難しかった自宅録音や静かな環境での練習を可能にしています。
本記事では、このSuhr PT15 IRの製品仕様や特徴、音質、他社製品との比較、そして実際のユーザー評価までを徹底解説します。
真空管アンプのリッチなサウンドとデジタル技術の便利さを両立した“次世代ハイブリッドアンプ”の実力に迫ります。




Suhr PT15|スペック・特徴


Suhr PT15の基本情報
出力 | 15 W RMS(6V6GT×2) |
チャンネル数 | 3ch:CH1 Clean/Crunch、CH2 Overdrive、CH3 Lead |
プリ管 | 12AX7×5 |
パワー管 | 6V6GT×2 |
内蔵IR | 16 種(Suhr/Pete Thorn選定)※USB経由でユーザーIRを追加可 |
リアクティブロード | 8 Ω固定(スピーカー接続なしでも安全動作) |
出力端子 | SP OUT 4/8/16 Ω、LINE OUT(TRSバランス/アンバランス) |
入力端子 | INST IN(フロント)、AUX IN(ステレオミニ) |
ヘッドホン | ステレオミニ、IR適用/バイパス切替可 |
FXループ | シリアル、チューブバッファ付き(SEND/RETURN) |
フットスイッチ | 3ボタン付属(CH切替+FXループ) |
USB | IR管理&ファーム更新用 |
寸法/重量 | 約521 × 209 × 235 mm / 約11.2 kg |
価格(国内) | 57万円前後 |


Suhr PT15|特長・機能


チューブアンプ+IR統合の革新性
従来、真空管アンプで良い音を録音・ライン出力するには、パワーアッテネーターやIRローダー(例えばTwo NotesやSuhr Reactive Load IRのような機材)を別途用意する必要がありました。しかしPT15 IRは世界初クラスの「チューブアンプへのIR機能ビルトイン」製品として、それらを一体化しています。
クラシックなチューブ回路で生み出されるリッチな歪みや倍音成分に、デジタルIR技術でキャビネットとマイキングの響きを加えることで、いつでもどこでも理想的なマイクドサウンドを得ることができます。実際メーカーも「最高のチューブアンプサウンドをあらゆる環境で再生」できると謳っており 、アンプヘッド一台で自宅からスタジオ、ステージまで完結する利便性はプロ/アマ問わず大きなメリットです。
チャンネルごとのIR割り当て機能
PT15 IR最大のユニーク機能が、チャンネル毎のIRデータ割り当てです。3つのチャンネルそれぞれに異なるキャビネットIRをプリセット可能で、例えば「CH1クリーンにはオープンバック2×12のFender系IR、CH2クランチにはVOX系2×12、CH3リードにはクローズドバック4×12のMarshall系IR」といった使い分けができます。
これはアナログ機材では不可能に近かった柔軟性で、クリーントーンからハイゲインリードまで最適なキャビネット特性を自動適用できるため、曲ごとにアンプやキャビネットを持ち替えるような感覚でサウンドメイクできます。プリロードされた16種のIRの中にはピート・ソーン自らが選定・制作したカスタムIRが6つ含まれており、もちろんユーザーが好みのIRに差し替えることも可能です 。チャンネル切替に連動してIRも瞬時に切り替わる様子は、まさに“アンプの中に複数の名機キャビネットを仕込んだ”かのようで、プロの現場でも重宝するでしょう。
自宅練習に便利なヘッドホン&AUX機能


自宅や深夜の練習でもPT15 IRは頼もしい味方です。本体フロントのヘッドホン端子にヘッドホンを挿しIRを選択すれば、スピーカー非接続でもリアルなチューブアンプサウンドをそのままヘッドホンに出力できます。
さらにAUX入力にスマホやオーディオプレイヤーなどの音源を繋げば、アンプ音と外部音源(楽曲のオケやリズムトラック等)をミックスしてヘッドホンモニター可能です。つまり静かな環境でもアンプをフルドライブさせた音を楽しみつつ、お気に入りの曲に合わせてジャムセッションや練習ができるわけです。
真空管アンプ特有の「ある程度音量を上げないと良い音にならない」という問題を、PT15 IRはリアクティブロード+IR+ヘッドホン出力で見事に解決しています。「ベッドルーム(寝室)のベストパートナー」という公式のキャッチコピーもうなずける使い勝手の良さです。
充実した接続性と安心の設計
PT15 IR背面。キャビネットスピーカー用のアウトプット端子(4/8/16Ω切替)のほか、FXループ(SEND/RETURN)、フットスイッチ端子、Balanced/Unbalancedラインアウト(DI)端子、IRフィルターのオン/オフスイッチ、USBポートなどプロユースに十分なインターフェースを備えている。リアクティブロード内蔵のため、スピーカー非接続時でもアンプ本体を安全に動作可能。
プロの現場を意識し、PT15 IRの背面パネルは非常に充実しています。キャビネット出力は4Ω・8Ω・16Ωに対応し、小型コンボから4発キャビネットまで好きなスピーカーを鳴らせます。リアクティブ・ロード回路を内蔵しているため、スピーカーを繋がない場合でもアンプに適正な負荷がかかり、真空管を痛めず安全に動作させることができます 。ライン出力はXLRではなく1/4インチTRS端子でバランス接続に対応し、ミキサーやオーディオインターフェースに直接接続して高品位なDI信号を送れます 。そのサウンドは「驚くほど本物のマイキングしたキャビネット音そのもの」だと評されており 、ライブではPAへ直接送り出したり、レコーディングでは“マイクいらず”の時短セッティングが可能です。さらにUSBポート経由でファームウェア更新やIRデータの管理も行える拡張性も備え、長く安心して使える設計となっています。
Suhr PT15|サウンドデモ
Suhr PT15|レビュー・評判
ポジティブな評判
- 「これまで使った中でベストのアンプだ」と絶賛するユーザーもおり、サウンドと使い勝手に大満足している様子です 。チューブアンプらしい豊かなトーンと現代的な機能性の両立が高く評価されています。
- 「おそらく最も多才なアンプになるだろう」とのコメントもあり、クリーンからハイゲインまで3チャンネル+IRで幅広く対応できる万能ぶりが好評です 。15Wとは思えない音圧とサウンドの完成度に驚く声もあります。
- ラインアウト/IR機能について「信じられないほど本物のマイキングキャビネット音を届けてくれる」と評価されています 。実際にPAや録音に送った際の音質が素晴らしく、「もうスピーカーからマイクで拾う必要がない」とその便利さとクオリティに感嘆するユーザーもいます。
ネガティブな評判
- 価格の高さについてはやはり指摘があり、「機能充実だが値段も最高級(新品が入手困難なほど)」といった声があります 。品質相応とはいえ数十万円級の投資になるため、コスト面で二の足を踏むギタリストもいるようです。
- コントロールノブの多さゆえの操作の難しさを挙げる声もあります。「ノブが多くシンプルさに欠ける」との意見で 、特にアンプに最低限のツマミしか求めないユーザーには過剰に感じられるようです。機能を使いこなすには多少の慣れと知識が必要でしょう。
- 一部では「入手性が悪い」とのコメントも見られました。人気商品のため品薄になりがちで、発売当初は“事実上入手困難(unobtanium)”という声もあったほどです 。購入を検討する際は国内在庫状況や納期を確認した方が良いかもしれません。
Suhr PT15|妥協なき“オールインワン”プロ仕様アンプ


- 自宅録音を本格的に行う上級者
真空管アンプの手触りを維持しつつ、IR付きラインアウトで“マイク不要”のプロ音質を即レコーディングしたいクリエイター。 - ツアー/セッション現場が多いプロギタリスト
会場のキャビやマイキング環境に左右されず、PAへダイレクトに安定したトーンを届けたいサポートプレイヤー。 - 多ジャンルを1台でこなしたいカバー・バンド系プレイヤー
3チャンネル+チャンネル別IRで、クリーン〜ハイゲインまで瞬時に切替えたいライブミュージシャン。 - モデリングでは満足できない“手応え重視”派
デジタルの利便性を生かしつつ、真空管のピッキングレスポンスとダイナミクスを妥協したくないトーン追求型ユーザー。 - 深夜練習や配信もこなす宅録系YouTuber
ヘッドホン端子とAUXインで静音環境でもフルドライブの音を楽しみ、動画用に高品位DI音をそのまま撮りたい配信者。 - 機材を最小限にまとめたい宅録スタジオオーナー
アッテネーター、キャビネット、IRローダーを別々にそろえるより、PT15 IR一台で完結させたいスペース効率重視派。 - 高額でも“長く使える一台”を探している本物志向のギタリスト
機能拡張(USB IR更新)と堅牢設計で、5年先も第一線で使える投資価値を重視するユーザー。
Suhr PT15 IRは、真空管アンプのピュアな音と先進のIRテクノロジーを融合させた究極のオールインワン・ギターアンプです。15Wという扱いやすい出力でありながら、クリーンからハイゲインまでピート・ソーン譲りの抜群のトーンを持ち、さらに自宅録音やサイレント練習、ライン出力を用いたライブ運用まで幅広くカバーします。他のアンプと比べて初期投資は大きいものの、それだけの価値がある完成度の高さと利便性を備えており、まさに「これ1台で何でもできる」夢の機材と言えるでしょう。 プロフェッショナルはもちろん、本物志向のギタリストならきっと満足できるはずです。真空管アンプとデジタル技術の美点が詰まったSuhr PT15 IR、機会があればぜひそのサウンドと使い勝手を体験してみてください。




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